終息判定の考え方
仮定様々な発症周期の重ね合わせで感染症伝播が記述できる
感染症の流行(伝播)は,その初発患者が報告されたときを境にして,様々な周期不明の発症の重ね合わせによって記述されるものと考える.
現実的には,無限個の周期を考慮することはできないので,適当な「観察窓」期間内の有限の周期を考慮する.
観察窓の期間をnと設定すると,重ね合わせの周期は,「every i day(s)」(i = 1, 2, .. , n,  ∞)の発症周期である.
Every 1 day に1人が発症する事象(Ser(1))の数  累積寄与(係数)= CSer(1)
Every 2 daysに1人が発症する事象(Ser(2))の数  累積寄与(係数)= CSer(2)
・・・・・
Every n daysに1人が発症する事象(Ser(n))の数  累積寄与(係数)= CSer(n)
・・・・・

このとき,毎日1人が発症する周期(最短周期)からn日毎に1人が発症する周期(最長周期)までのn種の 周期を考えれることである(下図).
Cycle Matrix

ここに,ei, j は,
for ( i = 1 or j = 1 ):
ei, j = 1
for ( i > 1, j > 1 ):(en-1,2からen,n-1
ei, j = 1   for mod( i -1, j ) = 0
ei, j = 0   for mod( i -1, j ) > 0
によって表される.
この(n x n)の正方行列は行列式はゼロとならないので逆行列が存在する.
このn日の観察窓の(n x n)の正方行列を用いると,観察窓の「n日間」に観察される発症者数(Obsekd (k = 1, ... , n)は,次の積で表されることになる.
Hantei Mat Eq

ここに,CSer(1), ... , CSer(k) (k = 1, ... , n)は,各々,周期Ser(k) (k = 1, ... , n)の寄与(係数)であり,,Ser(k) = 0 であると,every k day(s)寄与が「無い(ゼロ)」ことと対応する.
従って,左辺の逆行列を両辺の左から掛けると,各周期の累積寄与(係数),CSer(1), ... , CSer(n)を求めることができる.

n = 20(20日周期までの周期Matrixの例
( 20 x 20 )の周期Matrix:   【MatInv
Mat 20x20
逆行列
Mat Inverse 20x20

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