SCORP: 詳細な導入法


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詳細な導入法

  1. FreeBSD導入
  2. Apache導入
  3. Apache設定
  4. Apache起動
  5. WebServer管理
  6. SCORP導入

1.FreeBSD導入

  1. FreeBSDについては,About FreeBSDを参照してください.
  2. FreeBSDの入手は,Getting FreeBSDにて行ってください.
  3. 入手するものは"FreeBSD ISO-IMAGES/(WebServerにしたい計算機のCPU種)"です.
  4. 入手Versionは最新RELEASEを選ぶのが無難です(2006年2月20日時点でR6.0).
  5. 入手ISOは"xxx-bootonly.iso"と"xxx-disc1.iso","xxx-disc2.iso"です.
  6. 入手後は各ISOをCDに記録してください.CDには起動可の属性を付与してください.
  7. FreeBSD導入時に計算機のHard Driveは初期化され,Dataは全て消去されます. 従って,必要なDataのBackupをしてください.
  8. 計算機の電源を入れ,CD Driveに先ほど作成した"xxx-bootonly.iso"の記録されたCDを投入してください.自動的にInstallation作業が始まります.
    この時,Apacheの導入に必要なFilesも計算機に自動的に展開されます(最新Release6.0にはApache1.3.33が標準で入っています)が,最新版のApache(1.3系の最新版であるApache1.3.34)を導入するために,別手順としてApacheの導入を行います.
  9. 導入の大まかな手順として,Hard Drive上にFreeBSD領域確保,必要なApplication等(DistributionとPorts)の導入, Network設定(FTPとSSHを有効にする),KeyboardとTime Zoneの設定,一般Userと管理者用のAccount作成,です.詳説は以下です.

1-1.FreeBSD Installation 詳説

  1. "sysinstall Main Menu"から"Standard"を選択し,Standard Installationを行います.
  2. 初めにHard Driveの領域確保を行います.計算機に二つ以上のOSを導入するような場合には特別な設定が必要ですが, FreeBSDのみを導入する場合,"A" Key (Use Entire Disk)を押し,"Q" Key (Finish)を押してください.
  3. Boot Managerを導入します."Boot Mgr"を選択します.
  4. Disk Labelの設定を行います."A" Key (Auto Defaults)に続いて"Q" Key (Finish)を押してください.
  5. 次にOSの動作に必要な"Distribution"とFreeBSD上で動作する様々なApplicationsである"Ports Collection"を導入します."All"を選択し,Installation Mediaに"CD/DVD"を選択します. Installationを開始する前に,Backupを行う必要がないかを最終確認してください.
  6. 配布Filesなどの展開と設置が自動的に行われた後,Networkの設定に移ります.まずはEthernetの設定を行います. 計算機に付属のNetwork Device Modelに対応したものを選択してください.IPv6やDHCP機能の導入は必要ない限り,飛ばしてください.
  7. Network管理者に問い合わせの上,Host名やGatewayのIP address,そしてFreeBSDを導入中の計算機が使うIP addressを設定します.
  8. 上で行ったNetwork Deviceの設定を即座に有効にします.
  9. Gateway機能は必要ない限り導入しません.次に"SSH"と"FTP"を有効にするため,"inetd"の設定を行います. TCPに対応したFTPとSSHについての設定が記述された行の頭の"#"を消去して,変更を保存してください.
  10. "SSH Login"機能は有効に,"Anonymous FTP"機能は必要の無い限り無効にします. 同様に"NFS Server"と"NFS Client"機能も必要の無い限り無効にします.Networkに関する設定はここまでです.
  11. "Console Seting"について設定を行ないます."Keymap"は"Japanese 106"に"Time Zone"は"Asia"の"Japan"に設定します.
  12. Linux互換機能を有効にし,それに必要なFilesが自動的に導入されます.
  13. Mouseは必要の無い限り無効にします.Packageの導入も必要ありません.
  14. 一般UserであるあなたのAccountを作成します."Login ID","Password","Full Name"には任意の英数字を入力してください. "Group"には"wheel"を指定します."wheel"の一般Userは必要な場合に管理者権限を持つ事ができます.また"Login Shell"には高機能な"/bin/tcsh"を推奨します.
  15. 次に"root"のPasswordを設定します."root"は管理者であり,FreeBSDを操作するためのあらゆる権限を有します.
  16. FreeBSD導入のための設定は以上で終了です.CDをCD Driveから抜きだして,計算機を再起動させます.
  17. 再起動後は自分のLogin IDとPasswordを入力し,Account作成が成功している事を確認します.
  18. "su"と入力し,それに続けて"root"のPasswordを入力して管理者権限を持つことができるかも確認します.その後"exit"と入力して一般Userに戻ります. さらに"logout"と入力してLogoutしてください.誰もLoginしていない状態でもWeb Server機能は動作しています.
    計算機の電源を落とすには,再度一般UserとしてLoginし,"su"で管理者権限を得た後,"shutdown -p now"と入力してください.
基本的な操作は全て一般Userとして行います. 何でもできてしまう管理者権限を有する"root"として操作を行う場合には,細心の注意を払いましょう.
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2.Apache導入

安定性に定評があり,広く使われているApache1.3系の導入を紹介します.
  1. Apache1.3系の最新版であるApache1.3.34を入手します.一般UserとしてLoginし,次のように入力してください.
     USER>fetch http://ftp.kddilabs.jp/infosystems/apache/httpd/apache_1.3.34.tar.gz 
  2. 入手した圧縮Fileを解凍します.
     USER>tar xzf apache_1.3.34.tar.gz 
  3. OSや計算機の環境に併せた設定を行います.
     USER>cd apache_1.3.34 
     USER>./configure 
  4. 設定を反映させてCompileします.
     USER>make 
  5. 一旦管理者となり,管理者権限にてApacheの設置導入をします.
     USER>su 
     ROOT>make install 
  6. Apacheの導入はこれで終了です.
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3.Apache設定

ここからはNetwork Serviceについての設定を記述する"httpd.conf"の変更を行ないます.
  1. 管理者権限のまま設定変更を行ないます."httpd.conf"のあるDirectoryに移動します.
    (FreeBSDの場合)  ROOT>cd /usr/local/apache/conf/ 
    (Mac OSXの場合)  ROOT>cd /etc/httpd/ 
  2. 任意のEditorで"httpd.conf"を編集します("ee"や"vi"が代表的です).
    (FreeBSDの場合)  ROOT>ee httpd.conf 
    (Mac OSXの場合)  ROOT>vi httpd.conf 
  3. Network環境に応じた設定はNetwork管理者と相談の上で行ってください.
    考えられる設定変更点は以下:
    • Port番号(初期状態では8080です)
    • Sever管理者のmail address(初期状態は"ServerAdmin your_id@your_domain)
    • Severの名前(初期状態は"#ServerName www.example.com")
  4. Serverを動かすUser権限を"www"に変更します.
    User nobody -> User www
    Group nobody -> Group www
  5. User毎のHome Directory設定の行頭の"#"を消去し,それらを有効にします.
      註)左側の数値は行番号です.
  6. User毎のHome Directory設定に相当する12行(画面では345行目から356行目まで)をCopyし,直後(画面では357行目)にPasteします.ここで新たにcgi scriptsを実行する許可を"cgi-bin" Directoryに与えます.Directory項目に"/cgi-bin"を,Options項目に"ExecCGI"を追加してください.
  7. 接続してくるClientの名前を記録するために,"HostnameLookups Off"を"HostnameLookups On"に変更します.
  8. 接続してくるClient情報をまとめて記録する機能を有効にするため,"#Custmlog /usr/local/apache/logs/access_log combined"の行頭の"#"を消去します.
  9. CGIを実行可能にするため,"#AddHandler cgi-script .cgi"の行頭の"#"を消去します.
  10. "httpd.conf"の変更はここまでです.変更を保存し,Editorを終了してください.
  11. 設定変更がきちんと行なわれたかを確認します.
    (FreeBSDの場合)  ROOT>/usr/local/apache/bin/apachectl configtest 
    (Mac OSXの場合)  ROOT>/usr/sbin/apachectl configtest 
    正常であれば以下のように出力されます.
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4.Apache起動

  1. Apacheを管理者権限で起動します.Web Server機能が作動します.
    (FreeBSDの場合)  ROOT>/usr/local/apache/bin/apachectl start 
    (Mac OSXの場合)  ROOT>/usr/sbin/apachectl start 
  2. 他の計算機から任意のWeb Browserで,Web Serverに接続します.
    URLには,Web Server機のIP addressまたはServer Name(3.Apache設定で変更したもの)を入力してください.
    http://your.server.name/
  3. Test Pageが表示される事を確認してください.

4-1.User専用のWeb Page作成

  1. 次に一般Userであるあなた専用のWeb Page格納用Directoryを作成します.
    まだ管理者権限を持っている場合,"exit"と入力して一般Userに戻ります.
  2. 自分のHome Directoryに移ってから,その下位に"public_html" Directoryを作成します.
     USER>cd ~ 
    (FreeBSDの場合)  USER>mkdir -m 0705 public_html 
    (Mac OSXの場合)専用Directory,"Sites"が既にあるので,この処理は不要です.
  3. "public_html" Directory内に任意のEditorでTest Pageを作成します.
    (FreeBSDの場合)  USER>ee ./public_html/index.html 
    (Mac OSXの場合)  USER>vi ./Sites/index.html 
    "index.html"の内容は以下を例に作成してください.
    <html>
    <head>
    <title> TEST Page </title>
    </head>
    <body>
    <h1> TEST </h1>
    <h2> TEST </h2>
    <h3> TEST </h3>
    </body>
    </html>
  4. "index.html"を保存し,再度任意のWeb Browserでそれを閲覧して確認してください.
    "public_html"内のWeb PageをBrowserから参照するには,Server名につづいて,"~username/"と入力します.
    http://your.server.name/~username/index.html

4-2.User専用のWeb Page Directoryへの接続制限

ApacheのWeb Server機能により,世界中にInternetを通じてWeb Pageを公開できます. それと同時に,認証許諾を持つ人にだけPageを公開する事も可能です. SCORPが処理するWeb PageやCGI Scriptは,本人以外には非公開とします. 非公開化はUserが個人使用のために収集したCORPUSを第三者の閲覧操作から守るために行います. これにより,不正な接続によって生じる怖れのあるCORPUSへの著作権侵害行為を完全に排除します.

接続制限は".htaccess" Fileを対象Directory内に設置し,認証情報を格納するための".htpasswd"をUserのHome Directoryに作成するだけで実現します.
  1. 一般Userとして,"public_html" Directory内に任意のEditorを用いて".htaccess"を作成します.
     USER>cd ~ 
    (FreeBSDの場合)  USER>ee ./public_html/.htaccess 
    (Mac OSXの場合)  USER>ee ./Sites/.htaccess 
    ".htaccess"の内容は以下を例に作成してください.
    AuthUserFile /home/username/.htpasswd
    AuthGroupFile /dev/null
    AuthName "Please enter your ID and password"
    AuthType Basic
    require valid-user
  2. 一般Userとして,Home Directory内に任意のEditorを用いて".htpasswd"を作成します.
     USER>htpasswd -c ./.htpasswd username 
    Password入力を二度繰り返します.入力したPasswordは".htpasswd"内に暗号化されて記録されます.
    ".htaccess"と".htpasswd",それぞれのFile自体にも閲覧制限を設けます.
    (FreeBSDの場合)  USER>chmod 0604 ./public_html/.htaccess 
    (Mac OSXの場合)  USER>chmod 0604 ./Sites/.htaccess 
    (共通)  USER>chmod 0604 .htpasswd 
  3. 一旦Web Browserを終了した後,再度任意のWeb Browserで自分のWeb Pageを閲覧してください.
  4. Basic認証用のPopup Windowに".htpasswd"に設定した通りのUsernameとPasswordを入力してください.
  5. 認証を得ない場合には,先ほど作成した"index.html"が閲覧不能になっている事を確認してください.
  6. 逆に正しく認証を得た場合には,閲覧ができる事も確認してください.
これらの接続制限によって,".htaccess"を設置したDirectoryとその下位Directoryの内容全てをWeb Browserから閲覧するためには認証が必要となります.
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5.WebServer管理

Web ServerのSecurity Holeを突いたり,管理者の設定誤りを悪用して不正な処理を行うためにWeb Serverに侵入を試みる人達がいます. 不正処理の例として,計算機を制御不能にするまで負荷をかけたり,個人情報を盗み見たりします.

Web Server管理者は不正な侵入を防ぐために常日頃からServerへの接続情報の記録(log)を確認しなければなりません. 以下では重要なLogの内容と場所(Apacheの設定に基づく)についての説明です.
  • Access_Log: Clientに関する様々な情報を記録するもの
    (FreeBSDの場合) /usr/local/apache/logs/access_log
    (Mac OSXの場合) /var/log/httpd/access_log
  • Error_Log: Apacheが処理できなかった要求を記録するもの
    (FreeBSDの場合) /usr/local/apache/logs/error_log
    (Mac OSXの場合) /var/log/httpd/error_log
上述のLog以外にも,"/var/log/" Directory内にも重要なLogがいくつかあるので,参照してください.
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6.SCORP導入

  1. 一般UserとしてSCORPを導入します.管理者権限を持ったままの場合,"exit"と入力して一般Userに戻ってください.
  2. SCORPの入手は以下の通り入力してください.
     USER>cd ~ 
    (FreeBSDの場合)  USER>fetch http://www.mis.med.akita-u.ac.jp/InstallSCORP/scorp_1.0.0.tar.gz 
    (Mac OSXの場合)  USER>wget http://www.mis.med.akita-u.ac.jp/InstallSCORP/scorp_1.0.0.tar.gz 
    もしくは,こちら(tar.gz版Zip版)からDownloadした後,それをWeb Serverの自分のHome Directoryに転送してください. 端末からWeb ServerへのFile転送についての解説はこちらを参照してください.
  3. 入手した圧縮Fileを解凍し,適当なDirectoryへ配置します.以下の通り入力してください.
    (FreeBSDの場合)  USER>tar xzf scorp_1.0.0.tar.gz -C ~/public_html/ 
    (Mac OSXの場合)  USER>tar xzf scorp_1.0.0.tar.gz -C ~/Sites/ 
  4. 他の計算機から任意のWeb Browserで,設置したSCORP Pageを閲覧します.
    http://your.server.name/~username/index_scorp.html

SCORPの導入は終了です.使用法についてはこちらを参照してください.

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Medical Information Science at School of Medicine, Akita University
ご質問,ご意見,ご要望はこちらまで:takasato@ipc.akita-u.ac.jp