第38回数理社会学会大会研究報告

「新興感染症(SARS)の伝播再現実験」

1.伝播シミュレーションの研究目的

モンテカルロ法を用いた伝染病流行実験の利点


  • 全住民一人一人の病理・病態情報が完全に記憶可能。

  • マクロ的手法の数理モデル(微分方程式主体)に比べて、数多くのパラメータを使用する事が可能。

  • ミクロ的手法の確率論モデルに比べて、2万人などの大規模な集団を対象とした実験が可能。

  • 同一条件の多数回試行結果を統計的に取り扱い可能。

  • 1回の試行で必ず少なくとも一つの結果が得られる(数理モデルが用いる微分方程式では、解の安定性の問題があり、解が求められない場合もある)。


2.SARS(重症急性呼吸器症候群)の特徴
3.一般的な伝染病の病態遷移
4.その他SARSに特化した情報
5.実際のSuper Spreaderの追跡調査の様子
6.2003年の香港SARS流行の被害情報
7.モンテカルロ法を用いた伝染病流行実験の利点
8.SARS固有の病理・病態情報
9.模擬実験で用いたパラメータ群
10.実験Programの流れ図
11. 樹状図による実験パラメータの検証
12. 住民病態遷移図
13.流行の規模と期間を左右する要素の特定
14.流行規模と期間の決定的要素:隔離猶予期
15.流行の規模と期間を反映した3要素の相互関係
16.SuperSpreaderの流行の規模と期間への寄与
17.流行の規模と期間への寄与を持つ要素を分析して判明した点
18.流行曲線に含まれる周期性の分析
19.流行曲線に含まれる周期性の検証:離散フーリエ変換
20.流行曲線に含まれる周期性の検証: 短期間窓を用いたフーリエ変換
21.まとめ
22.今後への課題

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秋田大学医学部社会環境医学講座
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