日本計算機統計学会 第22回大会(秋田)
平成20年5月22日(水) - 23日(木)
秋田市文化会館
特別講演(22日)の背 景の理解のため の参考資料[ref02]

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日本酒造りの大敵の鉄イオン

麹菌(aspergillus oryzae, koji)は,フェリクリシン(ferrichrysin)(鉄イオンと錯化合物を生成したペプチド)(ペ プチドそのものは分子量744の環状ペプチドで,鉄が離れたという接頭語「デフェリ」を付け,defferriferrichrysinである) を産生し,原料に鉄イオンがあると赤色の錯化合物をつくる.

この赤色-橙色の物質は日本酒の着色をもたらし,品質面の最大の敵でもある.
フェリクリシンを産生しない遺伝子操作の麹菌もあるが,使われることはないだろう.

鉄イオンととの錯化合物であるフェリクリシンを除去する方法(アフィニティー・クロマト)が考案されているが,この処理で 本来の日本酒の風味等も影響を受ける.

何れにしても,醸造過程で鉄を含ませないことが一番の効果的な対策であることにかわりはない.




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