輝度値ヒストグラム

 画像処理を行う前に、輝度値ヒストグラムをとることがあります。
 画素値ヒストグラムは、画像中の画素の輝度値の分布をグラフにしたものです。
 たとえば、以下に示す画像のディジタル化の説明の時に用いた図について、ヒストグラムを考えてみることにしましょう。
ディジタル化概念図
ディジタル化の概念図
 上図で、0の輝度値を持つ画素は8個、5の輝度値を持つ画素は16個、10の輝度値を持つ画素は25個あります。この結果から、横軸に輝度値、縦軸にその輝度値を持つ画素数のグラフを描くと下図のようになります。下図のようなグラフを輝度値ヒストグラムと呼びます。
ディジタル化概念図のヒストグラム
輝度値ヒストグラムの例

 サンプル画像の輝度値ヒストグラムの場合、各画素は8ビット(256階調)の値をとるので、ヒストグラムの横軸は輝度値(0-255)、縦軸は各輝度値を持つ画素の個数を表します。

 ヒストグラムをとることによって、画像中の画素の輝度値の分布の様子を知ることができ、明るさや色の補正、コントラストの強調などの画像処理を行うときの参考とすることができます。
 また、2値化処理により画像の一部の切り出しを行う際の、閾値の決定にも用いられます。

 ヒストグラムが連続ではなく、飛び飛びになっているような場合(たとえばchest_x-ray, girl)は、元画像が256より少ない階調レベルでディジタル化されたか、あるいはすでに何らかの処理を受けた画像であることが考えられます。

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katahira@med.akita-u.ac.jp