航空部の課外活動の目
的
航空部の目的は様々です.1つに
は,秋田大学で提供する様々な教育の提供形態の1つで
ある「課外活動」という側面からの目的があります.
こ
の側面からの目的としては,秋田大学学則に掲げる目的に則するもので,
- 秋田大学学則
(目的)
第一条 秋田大学は,学術,文化の中心として,広く知識を授けるとともに,深く専門の学術を
教授研究し,知的,道徳的及び応用的能力を展開させ,もって
平和文化の進展に寄与する人材の育成を目的とする.
にみることができるものです.別な表現をすれば,「広く知識を授ける」
のは,個々の教育課程の授業ばかりでなく,課程外の「課外活動」を通しても教育の機
会を「広く」設定しているというものです.本学では体育会系と文科系の課外活動が認められています.航空部は体育会系の課外活動に含まれていますが,その
活動の実態は体育会系や文科系という範疇で区分できる単純なものではありません.
青空に舞い上がるという人類の素朴な発想は古来から追及されてきました
が,1903年のWright兄弟の初飛行まで,多数の犠牲を避けることができな
かったことは知っている事と思います.
飛行という人類が手にした技術は,郵便配達や旅客輸送という平和利用に
も利用されていますが,戦争にも利用されてきました.これらの2つの側面を共有して
いる飛行という技術は,従って,国際的な「きまり」の下で運用されています.勿論,個人の様々な目的のために飛行技術を愉しむという権利は確保されている
のことも事実です.航空部は,この3番目の範疇に根ざしたものです.
そして,さきの「国際的なきまり」と「国内のきまり」のもとで,民間,
軍事,個人が「大空」を飛行できることになります.これらの「きまり」には,「飛行
計画」「飛行機の安全性の保証」「飛行者の健康状態」「飛行時の連絡」などの詳細が規定されています.
ある意味で,学則に明示されている「知的,道徳的及び応用能力」の実際
を,課外活動において「多角的」に実践し経験するということが,航空部の「理念」で
あり「目的」でもあります.
航空部は,1964年に井上章名誉教授によって創設された歴史のある課
外活動の組織です.井上先生は現在でも航空部の指導をしていただいております.
先生は30代半ばから始めて大空への挑戦を開始され,秋田大学航空部を
「ゼロ」から全てを立ち上げられました.「架空場(飛行場)」「機体」「ウインチ」
などの企画立案,交渉,設計,購入,搬入,訓練,等々の定められた飛行のための実に様々な必要な事項があります.
それらを1つ1つ乗り越える作業は,将に「知的,道徳的及び応用能力」
の中に凝集されています.私たちの先輩たちは,それらをこなしつつ活動を行っていま
す.それらの「達成感」は筆舌に尽くし難い「満足感」で満たされています.
これらの航空部の総体的な「目的」に加え,部員の個人個人が設定する
「目的」があります.そして,航空部は個人の自由な目的を大切にしています.
秋田大学の学則に示された課外活動の目的を尊重し,みなさんの個々の目
的を大切にして,苦労の内に伴に大空に舞い上がる至福感を満喫することが,航空部の
目指すところです.
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運営:航空部顧問 中村 彰(秋田大学 医学部 社会環境医学講座)